MetaQuestProでVR技術の進化を体験してみた

VR
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製品情報シート – Meta Quest 3はじめに

私のVR体験としましては、今から8年前にOculus Rift CV1を海外で予約購入してそれ以来だったのですが、ここ最近Meta Quest Proを購入してみたので、VR環境はどう変わったか、感想をお伝えしたいと思います。

OculusRift CV1 が届いた(予約~FedEx配送~セットアップ)
はじめに こんにてゃ! 以前から欲しかった OculusRift CV1 が本日 2016/5/14 に届きました。 欲しかった経緯を知りたい物好きな方は、2013年の「プロジェクタが欲しい」を参照してください。 横 45.5cm、奥行き ...

OculusRiftCV1からMetaQuestProへ

背景

10年前程度からセカンドライフにのめりこんだ時期が長い間ありまして、そこからセカンドライフの世界に入れるようにVRの最先端技術を試したく当時OculusRiftCV1を購入しました。ただ、セカンドライフは結局VRの正式対応が行われず、VRメタバースのVRChatというのもありましたが、モデリング技術に加えてボーン等リギングなどを設定したモデリングの敷居が高いという問題がありました。また、そもそもVRの準備結構大変で、外部の定点センサーをUSBケーブルで取付を行うのと、HMDもケーブルでPCに接続しないといけないという準備が大変な機器でした。映像や体験自体は素晴らしいのですが、これらのハードルが高く、VRのことはたまに思い出しては大体忘れているという日々になり、結局大掃除でメルカリにて放出しました。

そんな中、暇つぶしに3Dモデリングソフトのメタセコイアのサイトをたまたま見ていたらVRMに対応というワードがあり、そこからVRMとは何だと色々気になって調べることをしていました。

調べると、今はVR用のアバターの専用フォーマットが制定しているのが分かりました。

  • 2018年 ドワンゴが VRM 0.0 をリリース
  • 2022年 VRMコンソーシアムが VRM 1.0 をリリース

 2023.09.22 人型モデルの扱いに特化、アバターの相互利用可能にするファイル形式「VRM」とは

さらに調べていくとVRMを作るためのソフトとして、VRoid Studioという素晴らしいソフトがあることが分かり、セカンドライフ内でアバターを作るよりずっと簡単にアバターが作れるということもわかってきました。というわけで急に試したい欲が生まれ、VR機器購入に再度踏み切ったわけでした。

  • 2018年 pixiv が VRoid Studio をリリース
  • 2020年冬 VRoid Studio が Steam でもリリース

ニコニコ大百科 – VRoid Studio

MetaQuest3かMetaQuestProか

私が8年前に購入したOculusRiftCV1ですが、今はMetaQuestへと名前が変わり、最新機種はMetaQuest3となります。

Oculus系列の年表はこんな感じです。

最新機種のMetaQuest3を買おうかなと思ったのですが、+3万円出せばMetaQuestProが購入できることが分かりました。MetaQuestProとMetaQuest3で比較すると次のような部分が異なります。

  • MetaQuestPro
    • MetaQuest3より解像度がわずかに低いが、量子ドットに対応しているため画質が奇麗
    • MRに対応しているが、MetaQuest3より解像度は低い
    • 後ろにバッテリーがついており取り付けた際に重心が中央となる。
    • 顔との隙間が大きく周りの景色がみえる(付属のカバーや別売りのカバーを取り付ける必要がある)
      • この仕様は、後述のアイトラッキングセンサーやフェイストラッキングセンサーのために光を取り入れる必要があるためだと思われる
    • アイトラッキングセンサーとフェイストラッキングセンサーがついている
    • Meta Quest Touch Proコントローラーが付属している
      • 高い(MetaQuest3に付属しているコントローラの3倍の価格)
      • 充電式(おそらくカメラを動かすために高い電圧が必要だと思われる)
      • カメラがついておりトラッキング力が高い
    • 情報が少ないためトラブル時に大変
    • 専用アクセサリーが少ない
  • MetaQuest3
    • MetaQuestProより解像度は高いが、通常の液晶ディスプレイ
    • MRに対応しており、AppleのVision Pro並みのスペック
    • 前側に重心があるがProより軽い
    • 顔との隙間は小さい
    • アイトラッキングセンサーとフェイストラッキングセンサーがついていない
    • Meta Quest Touch Plusコントローラーが付属している
      • 安価
      • 電池式
    • 情報が多くトラブル時に解決しやすい
    • 専用アクセサリーが多い

メタバース向けにアイトラッキングを試してみたいと思ったこと、MR用の機能は劣っていますがMR用のゲームはまだそこまで出ていないということからProの方に決めました。

​スペックの比較表

各機種を表にまとめてみました。

VR用HMD

OculusRiftCV1 MetaQuestPro MetaQuest3
発売 2016 2022 2023
パネル方式 有機EL 量子ドット 液晶
片目解像度 1080×1200 1800×1920  2064×2208
レンズ フレネル型 パンケーキ型 パンケーキ型
視野角水平 87度 106度 110度
視野角垂直 88度 96度 96度
リフレッシュレート 90 Hz 72 – 90Hz 90 – 120Hz
RAM 無し 12GB LPDDR5 8GB LPDDR5
ROM 無し 256GB 128GB/512GB
SoC 無し Snapdragon XR2+ Snapdragon XR2 Gen2
重さ 470g 722g 515g
MR機能 × ◎Proの10倍解像度
定点センサー 必要 不要 不要
無線対応 ×
アイトラ × ×
フェイストラ × ×
スタンドアロン ×
PCVR 必須 可能 可能
電源 外部供給 充電池 充電池
電池容量 5348mAh 4879mAh
連続稼働 約2.5時間 約2.2時間
トラブル対応 情報少ない 情報多い
アクセサリ販売 少ない 多い

実際は、MetaQuestProについては約1~2時間だと思われる。

VR用コントローラー

Oculus Rift CV1 Touchコントローラー Meta Quest Touch Proコントローラー Meta Quest Touch Plusコントローラー
ブラック ブラック ホワイト
電池無し重量 126g 103g
電池含む重量 149g 153g 126g
電池容量 2500mAh 2880mAh 2500mAh
連続稼働 8時間 5〜6時間
トラッキング  外部センサー セルフトラッキング ハイブリッドCV+AI
トラブル対応 情報少ない 情報多い
アクセサリ販売 少ない 多い

参考

化粧箱

以下は外観です。CV1は発表時に予約して手に入れたため、初回はCV1コントローラーが付属しておらず、結果巨大な立派な化粧箱が2箱と大変だったのですが、QuestProは1箱に収まり梱包もコンパクトです。

中はこんな感じです。定点センサーがないのでスッキリしています。HMDの下に充電ドッグが隠れています。

関連グッズ

グリップを握らなくてよくする

コントローラーを常に握っている状態は没入感の阻害になり大変なので握らないNothingGripを購入。

クッションカバー用の保護カバー

肌と直接着く部分なのでこういうのがあるため額当てクッションカバー+後部ヘッドパッド保護カバーを購入。

充電池の不具合について

購入後なぜか右のコントローラーだけ67%までしか充電できない現象に遭遇しました。工場出荷時設定にすると治りましたので情報を展開します。

  1. 右コントローラーのLEDが赤/白で点滅し始めるまで、(A) ボタンと Oculus ボタンを押し続ける。
  2. LED が赤/白で点滅し始めたら、すぐにボタンを放すと工場出荷状態になる
  3. コントローラー及びHMDをDockにおいたら再度ペアリングされます

充電池は寿命の問題もあるので、そういう意味では電池の方がいいのですが、たくさんのセンサーを動作させるには乾電池一本では難しいんでしょうね。

以下は、スマホアプリで各機器の情報が分かる画面です。充電状況が分かるようになります。

使用した感想

早速VR用のゲーム(スペースチャンネル5VR とか)をプレイしてみました。PCとはAir Linkで無線接続です。以下は感想です。正直、6年前のCV1との比較なので参考にならないかもですが。

取り回し最高

これ一言に尽きます。今までのCV1では2本の定点センサーにUSBが2本、HMD用にUSB1本とHMDケーブル、合計4本もの配線のセットアップが必要でした。これが0本になります。いつもVRするわけではないですし、簡単に準備できるというのは本当に楽です。

さらに配線がないため、体の向きに気にする必要がありません。CV1ではパソコンと配線で接続されている関係上、体を回転させようものまま絡まってしまいますし、歩くときとかでも配線に足がひっかかったらどうしようと気にする必要があります。この心配もなくなるわけです。

画質が最高

CV1の画質も素晴らしいものでした。有機ELなので発色がよくまぶしさも感じました。ただ、それでもフレネルレンズのギザギザがあり、よく見ればドットを感じる状態でした。

MetaQuestProでは有機ELではないものの量子ドットのためドット間の隙間がなく、また片目あたりの解像度もCV1の1080×1200から1800×1920へと倍近く上がり、ドットが正直に認識でない状況でした。中央から目の位置がはずれるとぼやけますが、ちょうどぴったり目の位置があったときはリアルの画質と見分けがつきません。

MRモードの時はリアルの映像がでるのですが、解像度が高くないためボケて表示されます。もしこれが解像度10倍のMetaQuest3であれば、眼鏡をはめている程度でHMD越しリアルが普通に見えるんでしょうね。

ゲームについて

時間が取れずスペースチャンネル5VRしかプレイできていませんが、上記のスペックアップ、特に取り回しが上がったことで配線等全く気にせずダンスすることができました。画質も上がっており、完全にスペースチャンネル5の世界に入り込んでキャラクターたちとハイタッチして楽しめました。

アイトラッキングについて

とりあえずVRChatはアイトラッキングが利用できるので有効にしてみました。アイトラッキングで瞬きも有効化可能でしたが、誤判定が多いので瞬きは無効がよいです。とはいえ他人からしか見られないのであんまりアイトラッキング目当てで買うのはオススメしないかもしれません。

フルトラッキングについて

上半身だけのトラッキングであれば、Virtual DesktopのWireless version(SteamのClassic versionではない方)を購入することで可能となります。VRChatをする場合は、上半身の向きがアバターに反映されるのでおすすめです。Meta Quest Proでも動作することを確認しました。

終わりに

まだまだ購入したばかりでそんなに楽しめていませんが今のところ買ってよかったなと思います。VRメタバースにもチャレンジしてみたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

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