よく、教員たちは、「最近の学生の質がなっていない」と嘆く。
この原因は「大学への進学率が増えた」つまり、「大学が増えた」「少子化」ということだと私は考える。
「何故こんなに大学が増えた」より、hana_ni_tsukiさん コメントを引用する。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1312686308
>政府の規制緩和路線で、90年代以後、大学の設置基準が大幅に緩和された
大学の数が増えたので、大学に入りやすくなった。
また、少子化によって、親が子供を大学に行かせたくなったということもあるかもしれない。
では、これらの原因によって、大学の進学率はどうなったのか下の図を見てもらいたい。
「男女共同参加局」より「第6章 教育・研究分野における男女共同参画」
から「第27図 学校種類別進学率の推移」を引用する。
また、
産経ニュースの「大卒就職率が急落、60・8% 学校基本調査 2010.8.6 01:06」より引用
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100806/edc1008060108005-n1.htm
> 平成22年3月時点での大学・短期大学への進学率は56.8%で過去最高を更新し「大学志向」はさらに強まったが、
>一方で、不況の影響を受けて大卒の就職率は60.8%に低下。前年度比で7.6ポイントダウンと、過去最大の下げ幅となった。
> 大学院などへの進学率は1.2ポイント上昇し、13.4%となった。
>文科省では「就職環境の悪化の影響で、一部の学生は進学に流れた可能性もある」と分析している。
> 高卒の就職率は15.8%と過去最低を記録。前年度比では2.4ポイントの低下となった。
これを見る通り、上記の理由によって大学進学率が上がったのだ。
つまり、「大学進学が当たり前」といった状態になっている。
では、こうなるとどうなるのだろうか。
大学へ行くことの考え方も変わってくるのではないだろうか。
大学へ行くのは、「勉強のため」ではなく、「みんながいくから」「しょうがなく」といった考え方を持つ人が、
大学生に増えることによって、「勉強のため」という意識を持った学生が、相対的に少なくなり、
教員たちが、「最近の学生の質がなっていない」と感じたのではないだろうか。
また、最近は就職難を理由に大学・大学院にいく人も増えているという。
このような人もまた、「勉強のため」といった志を持っていないので、教員に目をつけられるだろう。
そして、今日も教員たちが授業中につぶやく。最近の学生は根性がないと……。
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