はじめに
パソコンでビデオキャプチャを利用してゲームを楽しんだりビデオテープを見たりする人達のために、
今日はリアルタイムでインターレースを解除(deinterlacing)する方法をいくつかご紹介します。
ビデオキャプチャ機器はソフトウェアエンコードということで話を進めていきます。
※ハードウェアエンコードというのは、外付けの外部デバイスでエンコードするタイプです。
PCに処理負荷がかからないですが、エンコード後にPCにデータがくるため
遅延が発生することが多いと言われています。
3種類の方法を紹介
この記事では、次の3種類の方法を順番に紹介します。
・A. インターレース解除機能がついたキャプチャツールを利用する方法
・B. インターレース解除機能があるDirectShowフィルタを利用する方法
・C. キャプチャーデバイス付属のフィルタを利用する方法
A. インターレース解除機能がついたキャプチャツールを利用する方法
インターレース解除できる機能を独自に持ったキャプチャーソフトをいくつか紹介します。
・narayadoさんのPeCaTV2
・くすのき電算室さんのくすのきTV Aggregat(DirectShowフィルタをインストール)
・Media Player Classic Home Cinema (MPC-HC)
・amamanさんのアマレコTV Live アマミキ!(コーデックのみインストール)
・DScaler(要インストール、元々アナログテレビのノイズ除去を専門)
順番は特に意味はありません。
さらにこの中で一部のソフトの使い方を紹介していきます。
PeCaTV2
現在は入手できないようですが、一応有名なので紹介。
右クリックのコンテキストメニューから基本的に設定します。
「プロファイル」から「プロファイル設定」を使用して、キャプチャするデバイスなどを設定します。
あとは「再生」でプレビューが開始されます。
「*デインターレース / FPS変更」から、インターレース解除が出来ます。
「ブレンド+シャープ」がおすすめです。「ハードウェア」はハードウェアに機能があるときに使用できると思われます。
キャプチャ時の周りの黒いフチをなくせる「*クロッピング…」機能もあるのでおすすめ。
Media Player Classic Home Cinema
「mpcresources.ja.dll」が「mpc-hc.exe」のあるディレクトリにあることを確認。
メニューバーの「View」→「Language」から「Japanese」を選択。
「ファイル(F)」→「デバイスを開く(V)…」にて、キャプチャした画像が出ます。
使用するデバイスは、「表示(V)」→「オプション(O)…」からオプションウィンドウを開き
「再生」の「キャプチャ」から設定できますが、調節がうまくいかない場合が多いです。
他のソフトで調節した後に、このソフトを起動すれば、オプションを利用しなくてもいい場合があります。
表示された後は「再生(P)」→「シェーダ(H)」から目的のシェーダを選んでください。
「deinterlace (blend)」がインターレース解除です。
他にも画質を鮮鋭化させる「sharpen complex 2」なども併用するのがおすすめ。
くすのきTV Aggregat
Windows7の環境でインストールする方法のみ紹介
DirectShowフィルタを追加するタイプです。
1. 「スタートメニュー」→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」
2. →「コマンド プロンプト」の上で右クリックして「管理者として実行(A)…」をクリック→「はい(Y)」
3. ファイルがあるドライブを記入(「D:」など)してエンター
4. 「cd 」(cdの後に半角スペース)と記入する
5. 「”D:\*****\****\”」とフォルダのパスを記入してエンター
6. 「Install.bat」と記入してエンター
最大化時のみクリッピングできます。
B. インターレース解除機能があるDirectShowフィルタを利用する方法
新たにインターレース解除機能があるフィルタを見つけて個別にインストールして利用する方法です。
DirectShowフィルタが利用出来るキャプチャーソフトが別途に必要となります。
・ffdshow raw video filter
・PP YUY2 Deinterlace
ffdshow raw video filter
コーデックパックをインストールすると、ffdshowが付いてきます。
例えば、K-Lite Codec Packなど。
あとは、DirectShowフィルタが設定できるキャプチャソフト(PeCaTVやAmaretatさんのあかねキャプチャー)を利用します。
そのキャプチャソフト内でビデオフィルタに「ffdshow raw video filter」を追加して有効にします。
後は、プレビュー(画面を表示)をするとタスクトレイに「FF」のようなアイコンが表示されるのでダブルクリックしてください。
「ffdshow raw video decoder configration」というタイトルの設定ウィンドウが表示されます。
「Tray, dialog & paths」の「Language」から「Japanese」を選択すると日本語化されます。
後は「インターレース解除」をクリックして有効にして下さい。
インターレース解除の方法はいくつかあるのですが、「カーネルBob」が綺麗に解除できます。
ただし、ffdshow自体が重い環境の人もいるので、使えないかもしれません。
C. キャプチャーデバイス付属のフィルタを利用する方法?
キャプチャーデバイスによっては、設定出来る場合があります。
と言っても今まで4つ買ったことがあるのですが、設定できるのは1種類しかありませんでした。
例えば設定できるのとして、I-O DATA製のGV-USB2があります。
まず設定ウィンドウを表示させます。
大抵のキャプチャソフトのオプションの「Video Capture Filter…」とか
「GV-USB2, Analog Capture」とかから開くことが出来ます。
この場合、上の「VID DEINTERLACE METHOD」からインターレース解除の種類を設定できるようです。
ただ、実はこの設定。多くのキャプチャソフトで反映されません。
反映されているように見えたのは、MPC-HCのみでした。もしかしたら違うかも。
おわりに
以上、おつかれさまでした!
ここで紹介したもの以外にも「ハードウェアのインタレース解除」という方法もあるようです。
これは、グラフィックボードの支援を利用するみたいです。
間違っているところ見つけたり、詳しいことが分かったらまた更新したいと思います。
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